岩手県北上市の日本現代詩歌文学館にて、篠弘館長による今年第2回目の短歌実作講座が行われた。
本日の講座の冒頭では、小池光(短歌人)さんの作品を取り上げ、自分なりの角度で短歌を詠むこと、小さな発見から詠むことなどの重要性に触れた。
その後、受講者各自が前もって提出してある短歌2首の添削コーナーが始まり、私の番は21番目だった。
元 歌:夏草の茂る田んぼの土手刈りに古井戸の水は命をつなぐ
添削後:田の土手の草刈りつづく炎昼に古井戸の水は命をつなぐ
元歌の、上の句がちょっと詰まり過ぎとの指摘から、添削して頂いた上の句に置き換えてみると、「なるほど」と納得のいくものだった。
「つづく」の語が入るだけで、苦痛感が伝わり、また「炎昼」という言葉によって、置かれた状況の過酷さがよく伝わってくるようだ。実に有難い館長のご指摘であった。
また館長による批評のなかで、「歌の場面が非常に良い」と褒めて頂いたことが、今でもしっかりと心に残っている。![]()
日本現代詩歌文学館を擁する広さ約4ヘクタールの詩歌の森公園は、昭和54年、岩手県立黒沢尻工業高等学校移転に伴いその跡地に整備された。
春夏秋冬様々な表情をみせ、訪れる人の心を和ませてくれる。
特に、紅葉る金秋の景観は圧倒されるほど美しい。設計者の思いがしみじみと伝わってくるようだ。
因みにその基本設計は、いわての大将こと高橋静雄さんが、当時北上市役所都市計画課在籍中の作品だったと記憶している。
詩歌の森公園の秋の見頃は、もう間もなくである。
Author:ハルク伊藤