東日本大震災の悪夢から5年、早いようで長い、長いようであっという間の5年間だった。
沿岸部被災地の嵩上等の土木工事もかなり進んでいるようだ。津波に呑み込まれた元高田松原の北側にあった沼地の、再度の遺体捜索を望む声が高まっている。
高田市の遺体発見に至っていない200余名の行方不明者がおり、その行方不明者のご家族からの要望があるという。今迄は復興の妨げになるのを気遣って黙していたようだ。
一刻も早く、ご家族の元に戻れることを祈るばかりである。
5年前の震災発生の今日、各地で夢あかりなどの追悼の行事が催された。
地元の一関や平泉でも開催され、一関は市役所前、平泉は
毛越寺を会場に行われた。
以前にも幾度となく当サイトで紹介しているが、毛越寺は送り盆に法灯会が行われ、被災者の鎮魂と世界平和を祈願する行事がある。
今年は、3月11日には初の「3.11平泉浄土のあかりin毛越寺」が行われるとのこと。元朝参りや参拝の度に元気や活力を頂戴し、恩のある毛越寺に行くべきかと悩んでいた。
しかしながら以前Facebook上で、「一関・追悼夢あかり」に参加すると参加表明をしていたことから、一路、一関会場へと車を走らせたのだった。
一関会場の認知度も高まり、年々参加者も増えているようだ。
人数が増えれば増える程、一丸となる哀悼の念が更に強まり、増幅されて沿岸部の被災地へと届くのではないだろうか。
全員での1分間の黙祷の後、毎年参加の杉の子クラブ(平泉小学校合唱団)と一関修紅高校音楽部の生徒らによる『しあわせを運べるように』『花は咲く』の2曲の合唱があり、子供らの愛くるしい歌声が会場に響き渡った。
更なる哀愁を誘い、会場に集った皆の心が一つになり、被災者を想う愛惜の念が更に膨らんだのではないだろうか。最後に、全員で『花は咲く』を合唱し、会場を後にしたのだった。

