今日は寒の戻りで、午前中は積雪もある寒い一日だった。
そんななか、中尊寺主催の第34回西行祭短歌大会が
中尊寺本坊で行われた。
午前9時より西行法師追善法要が営まれた後、本堂裏手にある大広間を会場に短歌大会が行われた。
34回目となる今年は、講師に
小高賢さんが招かれ、「人生の歌・歌の人生」と題したユーモアたっぷりの講演では、参加者全員の笑い声が会場に響き渡り、時間超過が気付かぬほどの盛り上がりようだった。
その後、応募された短歌152首の講評を一首一首、懇切丁寧な激辛の選評などにより会場が絶え間なく盛り上がるなど、あっという間に時間が過ぎていった。
ひと通りの詠草選評が終わり、入選作品の発表があった。
<中尊寺貫首賞>盛岡市の菊池陽さんが受賞
作品:スカートの長い短い注意するその日アフガン少女撃たれぬ
<平泉町長賞>盛岡市の遠藤吉光さん
作品:ふり向かぬ約束をして街角に末期うち明けし友と別るる
<平泉観光協会長賞>盛岡市の藤井永子さん
作品:振り返るたび立ち止まる猫のゐて吾は呟く「だるまさんころんだ」
<岩手日報賞>奥州市の遠藤カオルさん
作品:買い物は耳遠き父賄いは足弱き母と二人で一人
<IBC岩手放送賞>一関市の岩渕初代さん
作品:母植ゑし「鳩泣かせ」とふ枝豆の旨きを偲ぶ通夜に集ひて
<岩手日日新聞社賞>奥州市の菊池秀子さん
作品:額紙つけて位牌を抱くぢぢはお化けのやうと曾孫らはしゃぐ
佳作受賞者は
千葉秋夫さん(宮城県)
後藤善之さん(宮城県)
遠藤タカ子さん(北上市)
小岩三男さん(一関市)
須藤秀子さん(盛岡市)
伊藤淑子さん(北上市)
及川あや子さん(奥州市)
宮下幹雄さん(東京都)
がそれぞれ入選された。
因みに私の詠草は
右寄りのさざ波吹ける日本丸津波の記憶が色褪せぬ間に
押して知るべしの酷評で、本日の「ゆきざくら」と同様、ひらと散ったのだった。

いいね!と思ったらFacebookでシェア